What’s New in Android(2):Google I/O 2017セッションレポート


Androidのサポートライブラリー、アクセシビリティ、セキュリティの取組みをピックアップしてお届けします。変更点・新機能は多岐にわたり、注目すべき内容として、サポートライブラリーのmaven対応、Androidプラットフォーム内部の変化としてProject Trebleがあります。プラットフォームのレイヤーを3層に分割、セキュリティアップデートやAndroidのバージョンアップを素早く届けられる体制を整える役割を持ちます。

What’s New in Android Support Library

Support Library 26.0.0-bata1の新機能を紹介します。前提として現在のサポートライブラリのminSdkVersionは14になっており、ジンジャーブレッド以前のAndroid端末は対象外です(会場からは大きな拍手がありました)。

またmavenにも対応したため、同期の都度、内部のmavenリポジトリにダウンロードすることはありません。セッションではEmojiCompat、Auto-sizing TextView、SpringAnimation、VectorDrawableCompat、pathInterpolator、WearableRecycleView などの紹介があります。

What’s New in Android Accessibility

Android Oでのアクセシビリティ向上について。トークバック機能を拡張してAccessibility Volume(音声調整対応)に対応しました。メディア再生中にトークバックしても内容が聞き取れないため、ビデオの音声をミュートにして聞き取りたいニーズがあり、Accessibility Volumeでは前述のケースでボリューム調整できるようになっています。

指紋認証デバイスを利用したスクロールやフォーカス移動機能も追加しており、ナビゲーションバーでは補助ボタン(コンテキストに依存したAccesiblity 機能を起動するためのボタン)が増えました。

Keywords: Accessibility Volume, Fingerprint Gesture, TTS, Accessibility Shortcut

What’s New in Android Security

Google Play ProtectではPlay Storeで配布されているアプリケーションの解析を通じてユーザーのリスク低減を図っています。マルウェアの検出には機械学習を活用し、アプリの状態を検査するVerify Apps API、SafetyNet、reCAPTCHA for Android など不正防止の仕組みを用意しています。

Android プラットフォームでもVerifyed Boot やファイル暗号化を搭載し、起動シーケンスを監視しているほか、Instant Apps にむけてパーミッションモデルも変更しています。Instant Appではセキュリティとプライバシーの問題からHTTPS での通信が必須かつデバイスID へのアクセス、電話帳へのアクセスはできません。

Project Trebleにも触れ、ベンダーインターフェイスとAndroid OSフレームワークを分割する理由はセキュリティ機能の強化、アップデートできるようにするとしています。Android Oではフレームワークの不具合を迅速に改修できます。ここでは個別の取り組みとしてMediaServerの変更、Kernelへの攻撃とその対応について解説します。

 

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