クラス図、ユースケース図、シーケンス図などを記述できる無料のUMLモデリングツール「astah* community」にAndroid用のテンプレートが公開されました。
※astah*のテンプレートとは、デフォルトでいくつかのクラスなどが存在しているものです
UML自体はツールのため、これを用いると「良い設計ができるようになる!」といったものではないです。しかし、図で記述することで分かり易くなるということや、UMLは世界標準の記述言語であること(=複数人で開発する際に共通のコミュニケーションの手法になり得る)など利点があります。
今回はastah* communityとAndroid用テンプレートを使ったアプリケーションの設計を紹介します。
それでは続きへどうぞ
astah* communityのインストール
astah* communityはJavaで書かれており、でWindows、Mac、Linuxに対応しています。
ダウンロードはこちらからできます。
http://astah.change-vision.com/ja/product/astah-community.html
※2012/1/29現在のバージョンは6.5.1
Android用テンプレートのインストール
ダウンロードはこちらからできます。含まれているクラスはAndroid4.0.3(APIレベル15)に対応しています。
http://astah-users.change-vision.com/public/template/android-15.asta
ダウンロードしたファイル(android-15.asta)をastah* communityのインストールフォルダ/template/project/に配置します。
これで [ファイル]-[テンプレートからプロジェクトの新規作成]からAndroid用のテンプレートを選択できるようになります。
Android用テンプレートを使ってクラス図を作成する
それではastah* communityでAndroidアプリケーションのクラス図を作成してみましょう。
起動して [ファイル]-[テンプレートからプロジェクトの新規作成]からAndroid用のテンプレートを選択します。
選択するとAndroid SDKのクラス群が左に表示されます。
早速クラス図を書いてみましょう。メニューの図から「クラス図」を選択します。
クラス図を書くウインドウが開くので、クラスのアイコン(図中の赤丸)を選択して新しいクラスを追加します。ここではMainActivityという名前にしてみます。
MainActivityはActivityを継承したクラスなのでそれをクラス図で示したい時はActivityクラスを新たに追加する必要があります。
ここでテンプレートが活用出来ます。Android用テンプレートにはSDK内のクラスが既に追加されているため、自分で新たに追加する必要がありません。
もちろんWidgetやリスナーなどのクラスも準備されています。
こうしてクラス図を書いた後は同じくastah*でシーケンス図やステートマシン図など動的な側面の設計も行うことができます。
astah*の詳細な使い方は公式サイトの操作ガイドを参照してください。
無料ですが十分実用的なUMLモデリングツールなので活用してみては如何でしょうか?
※astah*には有料のものもあり無料との差分はこちらのページに一覧があります。