Android 4.0からは新たに開発者オプションが増えました。
開発者オプションとはUSBデバッグモードなど開発時に役立つ設定です。
Android 3.xまでは、アプリケーション設定の一部でしたが、Android 4.0では機能が強化されて独立して提供されるようになりました。
引数 | 内容 |
---|---|
第1引数 | プロパティー名 |
第2引数 | 検索の条件 |
第3引数 | 絞り込みを行うパラメータ値 |
今回は各項目のうち、追加された項目を中心に紹介します。詳細は以下の通りです
HDCPチェック
著作権で保護されたDRMコンテンツはデバイスから表示機器(外部ディスプレイなど)に表示するための途中の経路を暗号化(HDCP機能)するように求められています。この「HDCPチェック」項目ではHDCP機能を変更できます
ユーザーインターフェイス
Android4.0では、ユーザーインターフェイスに関するデバッグ機能がたくさん追加されました。いずれもアプリケーション開発者がログなどで確認していた項目をより簡単に提供するための項目です。
厳格モードを有効にする
聞き慣れない名前ですが、StrictModeとしてAndroid 2.3より導入されたメインスレッドの監視機能です。メインスレッドの処理が長くなれば、画面を点滅させて通知してくれる機構です。Android 2.3で導入されたStrictModeはソースコードを変更して適用する必要がありましたが、今回OSのデバッグ支援機能としてサポートされました。
Y.A.M の 雑記帳 Android Android 2.3 – StrictMode –
http://y-anz-m.blogspot.com/2010/12/androidandroid-23-strictmode.html
ポインタの位置
ポインタ座標を画面上にオーバーレイして表示します。5点まで対応しており、それぞれ指を動かした場合の軌跡、Event情報および座標値が表示されます。
タップを表示
タップ位置のみで良い場合は「ポインタの位置」項目ではなくてこちらを使うとよいでしょう。タップした場所にマーカーが表示されます。
画面の更新を表示する
画面の更新時に、更新領域を点滅させます。Layout構成など描画処理の重さを測定するのに利用できます。
CPU使用状況を表示する
画面の右上に、CPU使用率の高いアプリケーション、サービスを表示します。現在の処理負荷が一目でわかる機能です。
強制的にGPU支援機能を有効化する
Android 3.0から通常の描画にもハードウェア支援を利用できるようになりました。画面サイズが拡大されたこと、リッチな描画エフェクト、アニメーション機能など処理負荷が上がったことが要因です。通常、AndroidManifest.xmlで設定しなければハードウェアアクセラレーションは利用されませんが、開発者オプションを活用することで強制的に有効化できます(ただし、一部APIはハードウェア支援に対応していませんので、描画が乱れるなど不具合が発生する可能性があります)。
詳細は以下をご確認ください。
ハードウェアアクセラレーションを使用する(1)
ハードウェアアクセラレーションを使用する(2)
アニメーション設定
ウィンドウアニメスケールとトランジションアニメスケールでは、アニメーションの再生速度(スケール)を設定できます。スケールをx10とすることで、0.1倍速でアニメーションできるため、フェードイン・アウトなどトランジションが確認しやすくなります。
アプリケーション
アクティビティを保持しない、バックグラウンドプロセスの上限などアプリケーションの挙動にかかわる設定を変更できます。特定の環境下を再現したいなど要望に応じて使い分けると良いでしょう